「荒ぶる神」伊吹山の自然

「荒ぶる神」伊吹山の自然


8世紀頃、奈良の都の人々は伊吹山に自然の霊威そのままの「荒ぶる神」が
すんでいると考えていたようです。

伊吹山の神は山麓に豊穣をもたらす「水を司る神」。
その姿は時に姉川を駆け下る龍であり、大蛇やイノシシ。
イノシシはシカとならぶ狩猟獣で、もっとも大切な食料資源。
縄文時代にイノシシをかたどった土製品や土器が見られるが、
これはイノシシを山の神とみた豊猟祈願の道具で、多産にあやかって子孫繁栄の
意味もこめられているそうです。
農耕社会になると山の神は人々と融合して、こだくさんは豊作祈願に転じ、
山の神は春祭りで田んぼや野神に迎えられ、さらに氏神で里神になります。
伊吹山の神は、ヤマトタケルを退け、死に至らしめた「荒ぶる神」として「古事記」に登場します。

ヤマトタケルの「死」で自然への敬意を表したのでしょうか?

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